割増賃金の基礎となる賃金から除外できる手当について

割増賃金の計算の基礎に、どの手当を含めるべきでしょうか。相模原労働基準監督署の資料に、次の記載があります。2023年の同署管内の監督では、割増賃金関係の違反が多く認められました。そのなかで特に多い違反の態様が「手当不算入」です。手当の扱いは、一度確認しておきたい点です。

除外できる賃金は7種類に限られます

割増賃金の計算の基礎から除外できる賃金は、7種類です。家族手当と通勤手当は、労働基準法37条5項が定めています。別居手当、子女教育手当、住宅手当は、労働基準法施行規則21条が定めています。臨時に支払われた賃金、1か月を超える期間ごとに支払われる賃金も同様です。

厚生労働省のリーフレットは、この7種類を次のように説明しています。「例示ではなく、限定的に列挙されているものです。これらに該当しない賃金は全て算入しなければなりません。」賃金規程で除外すると定めても、7種類に当たらない手当は算入が必要です。

除外できるかは名称ではなく実質で判断します

除外できるかどうかは、手当の名称では決まりません。大阪労働局は「名称にかかわらず実質によります」と説明しています。

たとえば家族手当は、扶養家族の人数などを基準に算出したものに限り除外できます。通勤手当は、通勤距離または通勤に要する実際費用に応じたものが対象です。住宅手当は、住宅に要する費用に応じて算定されるものが対象です。これらの手当を一律の金額で支給している場合は、除外できません。割増賃金の計算に含めます。

詳しい解説のご案内

下記の記事では、この内容をQ&A形式で10問にまとめています。除外できる賃金の一覧表と、判断の流れを示した図を掲載しています。役職手当・皆勤手当・賞与の扱いや、架空の数値による計算例も取り上げています。あわせてご覧ください。

割増賃金の計算に含む手当と除外できる手当-中小企業のQ&A
割増賃金の計算に含める手当と除外できる手当を、事業主の質問にQ&A形式で解説。手当は名称ではなく実質で判断する考え方と、計算例も紹介します。

本記事は、2026年10月3日時点の公的資料にもとづいています。

参考(公的機関の資料)

Presented by Office S.M.A.H.T(C) https://sr-smaht.com

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